第96回アカデミー賞の注目作である「パスト ライブス 再会」と「関心領域」が、授賞式(日本時間3月11日に開催)前夜の3月10日に、東京・大阪で先行上映されることがわかった。
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「パスト ライブス 再会」(4月5日公開)は、ソウルで初恋に落ちた幼なじみのノラ(グレタ・リー)とヘソン(ユ・テオ)が、24年後に36歳となり、ニューヨークで再会する7日間を描くラブストーリー。物語のキーワードは、「運命」の意味で使う韓国の言葉"縁(イニョン)"。見知らぬ人とすれ違ったとき、袖が偶然触れるのは、前世(パスト ライブス)で何かの"縁"があったから。久しぶりに顔を合わせたふたりは、ニューヨークの街を歩きながら、互いの人生について語り合い、自らが「選ばなかった道」に思いを馳せる。
メガホンをとるのは、本作で長編映画監督デビューを飾ったセリーヌ・ソン。第81回ゴールデングローブ賞では、作品賞(ドラマ/非英語)に加え、リーが主演女優賞(ドラマ)、ソン監督が監督賞と脚本賞に名を連ねるなど、計5部門にノミネートされた。そして第96回アカデミー賞では、作品賞と脚本賞にノミネートされている。
「関心領域」(5月24日公開)は、英作家マーティン・エイミスの同名小説を原案に、ジョナサン・グレイザー監督(「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」)が10年もの歳月をかけて映画化した作品。「The Zone of Interest」(関心領域)とは、第二次世界大戦中、ナチス親衛隊がポーランド・オシフィエンチム郊外にあるアウシュビッツ強制収容所群を取り囲む40平方キロメートルの地域を表現するために使った言葉だ。映画では、アウシュビッツ強制収容所と壁一枚隔てた屋敷に住む収容所の所長とその家族の暮らしが描かれる。
同作は、第76回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞して以来、トロント映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞、全米映画批評家協会賞など数々の映画賞を獲得している。第81回ゴールデングローブ賞では作品賞(ドラマ/非英語)、作曲賞の3部門にノミネートされ、第77回英国アカデミー(BAFTA)賞では英国作品賞、外国語映画賞、録音賞を受賞。そして第96回アカデミー賞では、作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞、音響賞の5部門にノミネートされている。
A24が製作に携わり、ハピネットファントム・スタジオが配給する上記2作品。アカデミー賞授賞式直前の3月10日に行われる、一夜限りの特別先行上映イベントでは、公開前に劇場の大きなスクリーンで、作品を鑑賞できる。本編の前には、映画ジャーナリストの立田敦子氏、ロサンゼルス在住の映画ジャーナリストの平井伊都子氏による、本国での盛り上がりや賞レースでの注目度などに触れたトークも上映予定だ。
「パスト ライブス 再会」「関心領域」の特別先行上映イベントは、3月10日の午後7時の回で実施される。鑑賞料金は、一律2000円(税込)。詳細は、各劇場のウェブサイトで確認できる。上映劇場は、以下の通り。
■「パスト ライブス 再会」
・東京(TOHOシネマズ 日比谷、TOHOシネマズ 新宿、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、TOHOシネマズ 池袋)
・大阪(TOHOシネマズ 梅田、TOHOシネマズ なんば)
■「関心領域」
・東京(新宿ピカデリー、TOHOシネマズ シャンテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、グランドシネマサンシャイン 池袋)
・大阪(大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマ)
(出典 news.nicovideo.jp)
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